言語聴覚学科ブログ
2018年04月19日 (木)
今日は、言語聴覚学科1年生の授業を覗いてみることにしましょう。
教科は『基礎介護技術』、講師は本校 介護福祉学科の和久井愛先生です。
この授業では、例年、初回の授業で『障がい体験』を行っています。
まずは、使い慣れた利き手とは反対の手で折り紙を折る体験。
利き手交換をしているので通常よりも倍以上の時間がかってしまいます。“鶴”も複雑すぎて最後まで折ることができません。
白内障の体験では、疑似体験できる特殊な眼鏡をかけて針に糸を通してみました。
視界の先にはどのような視界が広がっているのでしょうか。
また、失語症の疑似体験では、音声言語ではなく身振りで伝えることの難しさも経験しました。
一生懸命伝えようと身ぶり手ぶりを駆使してもなかなか伝わらないものです。
「先生、どうしよう」「全然伝わらないです」と学生達も悪性苦闘の表情でした。
相手に思いが伝わらない事のもどかしさを感じることができたでしょうか。
聞く側の姿勢も大切です。相手のことを知りたいという姿勢があってこそコミュニケーションは成立するのです。
今回の障がい体験を通じて、何を学び、どう感じてくれたでしょうか。
本校では、教科書だけでは感じることができない“experience-based learning(体験型学習)”を大切に。
1年生のこの時期から講義(知識の習得)→実践(体験)→振り返り(ディスカッション)というスパイラル方式の授業を展開しています。
さて、次はどんな気づきや発見が学生たちを待っているのでしょう。今から楽しみです。
言語聴覚学科 教員 森 晃雄
作業療法学科ブログ
2018年04月17日 (火)
この授業では、日本福祉大学健康科学部福祉工学科准教授の渡辺先生を毎年お招きし、コミュニケーションを支援する器機や、それらを操作する装置等を中心に取り上げ、実際の活用事例を概説していただいています。また、操作スイッチの改良等を行うとともに、実際にコミュニケーション器機やタブレット型パソコンを操作しながら、支援技術の視点を理解していきます。
今日は、スイッチの改良です。ハンダゴテとハンダを使い、導線をくっつけていきます。自宅から持参した玩具のスイッチのオン/オフを、簡単なスイッチ操作でできるようにしました。
本当に作業療法士の支援方法は多種多様。様々な方法・技術を学び、患者さんに合った支援ができるように、私たち教員も様々な授業内容を提供していきたいです。
作業療法学科教員 吉田美香
言語聴覚学科ブログ
2018年04月16日 (月)
入学式から1週間が経ち、新入生オリエンテーションもひと段落ついた金曜日の午後、新しい仲間へ歓迎の意を込めて学科交流会を開催しました。
開始直後の自己紹介では少し緊張気味でしたが、それぞれのテーブルごとに分かれてからはその緊張もほぐれたのか、笑顔で自分の出身地の話題や特技・趣味などを話してくれました。
上級生達からは、授業の話、休日の過ごし方、アルバイトなど勉強面や生活面をアドバイス。
今年も岐阜県内のみならず、東北地方や北陸地方など全国から新しい仲間がわが校へ集いました。
実は、上級生の中にも信州や関西出身者が在籍しているんですよ。
「いろんな地域出身の方々と一緒に学べるって楽しいですよね」と、感想を述べてくれた1年生のA君。
それぞれ生まれ育った地域や環境は違いますが、各地から言語聴覚士を志す若人が、岐阜県にあるこの学び舎を選んで来てくれています。
それがこの小さな学校の大きな自慢なんです。
新入生の皆さん。ようこそ自慢の学び舎へ。
この3年間で色々な発見をしてください。
そして色々な経験をして下さい。
教職員一同、皆さんの羅針盤となって言語聴覚士の夢をサポートしていきます。
言語聴覚学科 教員 森 晃雄
作業療法学科ブログ
2018年04月13日 (金)
作業療法学科3年生の臨床運動学が開講し、障害を持つ方の歩行分析を行いました。
臨床運動学とは、基本的な人の姿勢、運動、動作及び作業の仕組みを理解し、異常な活動における観察と記録のための技術を身に付ける講義です。
今回は、変形性膝関節症を持つ方の歩行分析を行いました。学生が変形性膝関節症の体験キットを着けて歩行しているのをスロー動画で撮影し、歩行分析を行っていきます。
動画を再生し、問題点となる部分を観察していきます。観察する学生の目は、鋭くて、わずかな変化を捉えようと必死です。
動画が投射されたホワイトボードに問題点を記入し、正常歩行との違いを比較します。
ホワイトボードに記された違いを学生たちは、ディスカッションしながら記録をしていきます。
3年生は来月から2ヶ月間の実習へ行きます。授業で学んだことを臨床の場で発揮出来ることを願っています。
作業療法学科 教員 今井勝紀
言語聴覚学科ブログ
2018年04月11日 (水)
言語聴覚学科3年生は、今日から視覚聴覚二重障害の講義が始まりました。
文字通り、視覚と聴覚に障害を持った方の生活や社会資源について学んでいく講義です。
講義を担当して下さるのは、当事者でもある上野先生です。
今日の講義では、視覚聴覚二重障害の概論に加え、視野狭窄(視界が狭い)の体験や、全盲(全く見えない)の体験をしました。
Low Visionキットという特殊な眼鏡をかけ、視野狭窄の体験。
ホワイトボードに何が書いてあるか読んでみたり
クラスメイトがどこにいるか、手探りで探したり
距離感が掴めずに苦労をしている学生もいました。
全盲の体験では、介助者に手を引かれ、行先が分からないまま移動をしました。
「見えない」怖さからか、介助者がしっかり手を握ってくれていても、へっぴり腰に。
「ここで待ってて」とだけ伝えられ、介助者が離れてしまったため、どこか不安そうにたたずんでいました。
また、アイマスクをしたまま折り紙を折ってみました。
クラスメイトが何を折ったか手探りで確認。
なかなか芸術的な作品に仕上がりになりました!
人は、様々の情報の約80%を、視覚から得ているとされています。
その視覚情報が完全に遮断されたとき、学生たちは声をそろえて「怖かった」と話していました。
では、この「怖い」という感情は、どうしたらなくなるのでしょうか?
その答えは、講義の最後に先生がお話しして下さった中にありました。
「初めて会った人でも、どんな楽しいところに連れて行ってもらえるかワクワクします。介助してくれる人を、信頼することが大切です。」
リハビリをする上でも欠かせない信頼関係について、またいつもと違った方向から学ぶことが出来たのではないかと思います。
さて、次の講義ではどのようなことが学べるのか、楽しみです!
(言語聴覚学科 教員 板津)