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作業療法治療学(リハ関連機器Ⅱ)が開講しました。

2018.04.17 / 作業療法学科ブログ

この授業では、日本福祉大学健康科学部福祉工学科准教授の渡辺先生を毎年お招きし、コミュニケーションを支援する器機や、それらを操作する装置等を中心に取り上げ、実際の活用事例を概説していただいています。また、操作スイッチの改良等を行うとともに、実際にコミュニケーション器機やタブレット型パソコンを操作しながら、支援技術の視点を理解していきます。

今日は、スイッチの改良です。ハンダゴテとハンダを使い、導線をくっつけていきます。自宅から持参した玩具のスイッチのオン/オフを、簡単なスイッチ操作でできるようにしました。

本当に作業療法士の支援方法は多種多様。様々な方法・技術を学び、患者さんに合った支援ができるように、私たち教員も様々な授業内容を提供していきたいです。

作業療法学科教員 吉田美香


臨床運動学が開講しました。

2018.04.13 / 作業療法学科ブログ,保護者の方へ,社会人の方へ,高校生の方へ

作業療法学科3年生の臨床運動学が開講し、障害を持つ方の歩行分析を行いました。

臨床運動学とは、基本的な人の姿勢、運動、動作及び作業の仕組みを理解し、異常な活動における観察と記録のための技術を身に付ける講義です。

今回は、変形性膝関節症を持つ方の歩行分析を行いました。学生が変形性膝関節症の体験キットを着けて歩行しているのをスロー動画で撮影し、歩行分析を行っていきます。

動画を再生し、問題点となる部分を観察していきます。観察する学生の目は、鋭くて、わずかな変化を捉えようと必死です。

動画が投射されたホワイトボードに問題点を記入し、正常歩行との違いを比較します。

ホワイトボードに記された違いを学生たちは、ディスカッションしながら記録をしていきます。

3年生は来月から2ヶ月間の実習へ行きます。授業で学んだことを臨床の場で発揮出来ることを願っています。

作業療法学科 教員 今井勝紀


H30年度臨床実習指導者会議

2018.03.30 / 作業療法学科ブログ

 

本日、平成30年度臨床実習指導者会議が開催されました。作業療法学科新3年生は、学外で臨床実習を2か月間×2回行います。その実習先である病院や施設から実習指導者となる作業療法士の方々をお迎えし、実習の課題などを確認したり、本校の教育方針の確認などを行いました。

会議後には、実際実習に行く学生が指導者に質問をします。

「どんな患者さんや利用者さんがみえるのか」「どんな知識を再確認しておいた方がいいのか。」

様々な質問が飛び交います。学生が情報収集をしっかり行っている姿を見て、私も「段取り八分」の大切さを痛感しました。

会議後の表情もすっきりしています。

いい準備ができていますね。

 

作業療法学科 教員 廣瀬武


春休みの活用。

2018.03.28 / 作業療法学科ブログ

サンビレッジ国際医療福祉専門学校は卒業式を終え、春休みの時期を迎えています。

池田町は自然豊かな環境で、霞間ヶ渓や大津谷など桜の名所がたくさんあります。

実はサンビレッジ国際医療福祉専門学校北館の前にもたくさんの桜が植えられています。特に今日は気温も上がり、いよいよ満開に近づいてきました。

 

そんな桜咲き誇る時期、春休み中の学生たちは自主的に学校に来ています。教員室から廊下に出ると作業療法学科2年生があちこちで勉強している景色を見ることができます。みんな本を開いてパソコンをカタカタ…。

実は2月に行った評価実習のまとめを行っています。4週間の実習で十分に調べきれなかったこと、不十分だったことを課題にし、もう一度調べ直しまとめています。基礎的な精神医学や解剖学などの教科書や文献から必要な情報を探し出し、自分の言葉でまとめています。

図書館でも…

学生ホールでもまとめています。

 

そんな実習のまとめに忙しい2年生ですが、息抜きと、人生経験を増やすため?に、自主的に学生ホールのキッチンでイチゴ大福作りを行っていました。

 

 

 

なんと、最後には教職員へ差し入れもいただきました。

2年前まで高校生だった作業療法学科2年生。自分たちで課題を計画的に行いながらも、上手に息を抜きながら、積極的に経験も積んでいく。成長していく姿っていいものですね。

 

作業療法学科 教員 廣瀬武


第21回卒業式(その3)

2018.03.20 / お知らせ,介護福祉学科ブログ,作業療法学科ブログ,保護者の方へ,教職員の方へ,社会人の方へ,言語聴覚学科ブログ,高校生の方へ

卒業生代表 介護福祉学科 大江咲子さんの答辞。

彼女が在校生に向けたメッセージ。その内容は目頭を熱くさせられるものでした。

主婦、母親、そして学生と三足のワラジを履く彼女が『悔いの無い学校生活を送ろう』という決意を胸に走り切った二年間。

「人生で最後まで諦めず一生懸命頑張ったことが無かった」と話す彼女が、今、卒業生代表として

「二年前とは確実に違う自分がここに立っています」と述べていました。

以下に答辞の全文を掲載させていただきます。

 

答辞

暖かく柔らかな日差しと共に、春の訪れを感じる頃となりました。

本日、私たち卒業生は、それぞれの課程を修了し、このサンビレッジ国際医療福祉専門学校を巣立ちます。

理事長、校長先生をはじめ諸先生方、ならびにご来賓の皆様のご臨席のもと、このように盛大な卒業式を挙行していただき、卒業生一同、心からお礼申し上げます。

振り返ってみますと二年前、不安を抱えながらも、これから始まる新しい生活にわくわくしながら、この場所で入学式を迎えました。私たちはこの学校の理念である『人の痛みを自分のこととして感ずる感性と、人が等しく生きてゆくことの福祉観を基本として』をもとに、介護福祉学科、作業療法学科、言語聴覚学科のそれぞれの専門性を活かし、生活を支えていく者として、たくさんのことを学んできました。

特に、二年間で六回あった実習では、私たちが学んでいる“介護”とはいかなるものなのかを理屈ではなく、心と身体で知ることができました。初めての実習では、介護の大変さ、責任の重さ、支援の難しさを知り、自分に自信がなくなりました。利用者の方が、何を話されているのか分からず困惑し、いつも怒っておられ、手が出る利用者の方とのコミュニケーションに心が折れました。「早く死にたい」と話される利用者の方に、また、「家へ帰らせて」と何度も頼まれる利用者の方に、何と返事したらいいのか分からず、おろおろするばかりでした。食事介助では、スプーンにのせる一口の量に悩み、ムセこみに怯え、スプーンを持つ手が震えました。靴下ひとつ着脱するのにも時間がかかり、緊張で汗がふき出しました。

そのうえ、利用者一人ひとりで異なる支援方法。また、同じ利用者の方であっても、その日、その時、その場面で支援方法が変わることもあり、セオリーがありません。誰でもできる仕事だと思っていた私の介護に対する認識は一変し、一気に不安が広がりました。しかし、それと同時に介護を学ぶ意味と重要性、介護福祉士の必要性と存在意義、そして、今の介護のあり方を知ることができました。

また、実習を重ねていく内に、最初は全くできなかった利用者の方とのコミュニケーションが自然とできるようになり、スプーンを持つ手は震えなくなっていました。実習期間が終わりに近づくと、利用者の方と会えなくなる寂しさで胸が痛み、最終日には、私の手を強く握って「頑張るんだよ。ありがとうね。」とおっしゃり、涙をこぼされる優しい利用者の方に、離れがたい思いと感謝の気持ちで涙があふれました。数々の実習を通して、介護の奥深さや楽しさ、やりがいを見つけることができました。

実習も大変でしたが、主婦であり母である私には、家庭と学業の両立も想像以上に大変でした。帰宅すると家事に追われ、毎日の授業の復習や課題をこなすには、睡眠時間を減らすしかありませんでした。夜十一時前後に寝て、朝四時に起きるという生活が続き、テストや実習期間になると睡眠時間は更に減りました。気持ちに余裕がなくなり家族にあたったり、家事をおろそかにし、自己嫌悪に陥ることも何度かありました。けれど「もう辞めよう」「学校なんか辞めよう」と思ったことは一度もありませんでした。それは、この学校に入学した時「悔いの無い学校生活を送ろう」と決意していたからです。

私は自分の人生の中で、最後まで諦めずに一生懸命頑張ったことがありませんでした。自分の人生に自信をつけたかったのだと思います。二年間くじけずにやり通せたら自信を持って生きていけるのではないか、これがその最後の機会ではないかと。そして、今、二年前とは確実に違う自分がここに立っています。それは自分ひとりの努力だけでは成し得なかった事です。周りの支えあってこその結果だと思っています。

学校生活でもいろいろな事がありました。自分の子ほども年の違うクラスメイトに、どう接すればいいのか最初は不安でしたが、一緒に過ごしていくうち、自然な会話ができるようになっていました。思えばクラスメイトと過ごす毎日が、コミュニケーションやチームワークの力をつける勉強になっていたと感じます。個性の違う一人ひとりの存在があってこそ、自分とは違う見解があることを知り、それを聞く姿勢が大切であることを学びました。国家試験の合格と卒業という共通の目標に向かって、共に悩み、助け合えた二年間でした。

本日、この佳き日を迎えることができたのは、未熟な私たちを優しく受け入れて下さった利用者の方々、学び多き実習になるようにアドバイスしてくださった指導者の方々、いつも暖かい励ましと時には厳しくご指導くださいました先生方、苦楽を共にしてきたクラスの仲間たち、そして、今日まで私たちを見守り、心の支えとしてなってくれた家族のおかげです。心より感謝申し上げます。

私たちは卒業し、それぞれの新しい道を歩み始めます。ここで過ごした日々は私たちの誇りであり、これから各々が未来を切り開いていく力になると思います。まだまだ未熟な私たちではありますが、温かく見守ってくだされば幸いです。そして、在校生の皆さん、隣を見てください。あなたの隣にいる人は、あなたが困った時に力になってくれる人です。そしてあなたは、隣にいるその人の力になってあげてください。時にはぶつかり、反発しあう事もあると思います。どうしても好きになれない相手もいるかもしれません。それでも助けてあげて下さい。それが必ずお互いの成長につながります。もしもこの先、自分たちだけでは解決できない問題が起きた時には、皆さんの力を信じ、見守ってくださる先生方のお力を借りて、乗り越えていってください。そして、常に感謝の気持ちと笑顔を忘れないでください。

同じ道を志す皆さんが、有意義な学生生活を送られますことを心からお祈り申し上げます。

最後となりましたが、理事長、校長先生をはじめ、ご臨席の皆様のご健勝を念じますとともに、私たち卒業生の故郷である、サンビレッジ国際医療福祉専門学校の益々のご発展を心より祈念し、答辞といたします。

 

平成三十年三月十三日

サンビレッジ国際医療福祉専門学校

卒業生代表 大江咲子

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