5月2日に、愛知県で作業療法士をされている山田隆司さん招き、3学科合同で特別講義を開催しました。お題は…
「私たちは○○する仕事です」~対象者へアプローチするコツ~
ご自身シャルコーマリートゥース病の当事者で、手術や入院を繰り返し、当事者セラピストとしての可能性を模索されている方です。アウトドアや旅行が趣味で、奥さんと娘さんとUSJなどに行ったり、キャンプをしたり、非常にユニークなライフスタイルを送られています。
「しょうがい」の捉え方、「ナラティブ」の読み取り方、アセスメント(評価)のきっかけは恋に似ている!など非常に興味深いお話が続きました。
本校の学生も、ぜひ医学的な知識だけにとどまることなく、この幅広い視野を学んでいただき、将来活躍できる介護福祉士・作業療法士・言語聴覚士になっていただけたらと思っています。
特別講義後は学生ホールで山田さんを囲んでランチタイム。
アウトドア好きな山田さんが作ってくれたのは、「フランスパンの粒あん+クリームチーズのせ」
まさに絶品!キャンパーの皆さんおすすめですよ!
さて、話は戻って、「私たちは○○する仕事です」~対象者へアプローチするコツ~
この○○に入るものはなんでしょう?
本校の学生さんには宿題として出されました。そんなに簡単に答えは出ませんよ。
大切にゆっくり考えてくださいね。
5月2日に大垣桜高校、福祉コース3年生の皆様に出張授業を行わせていただきました。
テーマは作業療法士・言語聴覚士の実際と体験です。
実際の現場でどんなことが行われているか、体験してみるのが一番ですね。
30分間は作業療法士と言語聴覚士の仕事の内容を聞いて、その後二手に分かれ体験し、1時間ずつの体験です。
作業療法士では、反射検査や関節可動域測定などの検査方法を実際に体験していただき、言語聴覚士では、嚥下障害者に対する評価からアプローチまでを例を挙げながら、実際に言語聴覚士の疑似体験をして頂きました。
「ナルホド」
という表情を沢山見せてもらい、非常に有意義な一日になりました。
言語聴覚学科 教員 森晃雄
作業療法学科 教員 廣瀬武
「理学療法士と作業療法士って何が違うの?」
という質問を、高校生の方からよく受けます。
作業療法士とは英語でOccupational therapistと言います。
このoccupationとは、職業・業務、(楽しみまたは日常生活の一部としての)時間の費やし方、気晴らし、従業、(土地・家屋などの)占有、居住
(地位・職などの)保有、占有期間、占領という意味です。
すなわち作業療法士とは、皆さんにとって人生を占有するほど大切なことやものに対してリハビリをします。
皆さんにとってそれほど大切なものは何ですか?
僕は登山にキャンプに、旅行に…
もちろん仕事も大切です。
障害を持っても、こんな大切なことやものを再度できるよう、または形を変えてできるようにするのが作業療法士の仕事なのです。
そのために身体的なリハビリもします。ここは理学療法士と似ていますね。
しかし作業療法士は身体的なリハビリだけでなく、日常動作や行為、または余暇活動までできるようにリハビリもします。
大きな視野で捉えるのが特徴的ですね。
分かりやすく言うと、歩けなくなった方がいたとします。
その方がもう一度歩けるようにリハビリするのが理学療法士だとすると
もう一度歩けるようになり、趣味の旅行を楽しめるようにリハビリするのが作業療法士の仕事です。
そのため、身体的なことや精神的な面はもちろん、日常生活の様々な動きやその方の大切な趣味での動きも知っていなくてはなりません。
そのため、作業療法学科3年生の授業で「鍬をふる動作」の分析を行いました。
臨床では、もう一度畑仕事がしたいと言われる方も多くいらっしゃいます。
鍬を振る時に、どのような関節がどのように動き、どの筋肉が収縮し、支持基底面がどのように変化するか…
作業療法士が知っていないとアプローチできません。
どうですか?
Occupational therapist(作業療法士)がイメージできましたか??
作業療法学科 廣瀬 武
本校の桜も花開いてきた4月4日、入学式が挙行されました。
皆さん、期待に胸を膨らませ入学されてきました。
何より好天に恵まれてほっと一息。
皆さんの日頃の行いが良いのでしょうね。
ここで新入生を担当する担任の教員は、ここで1年生の名前を読み上げます。
学生も緊張していると思いますが、実は教員も緊張しているんです。
呼び方を間違えないように…声が震えないように…
在校生は各自係りの仕事を全うしました。
与えられた役割をしっかりと行う。これら将来働くうえで、とても重要となります。
どんな機会でも学ぶことは多くあります。
新入生の皆さん、知識や技術は当たり前ですが、責任ある大人になるためにも様々なことを学んでいきましょうね。実りある2年・3年でありますように。
授業についていけず、悔し涙を流したことも。
実習で悩んで、一緒に対策を考えたことも。
試験勉強に一緒に悩んだ日も。
今となってはすべては懐かしい思い出です。
もちろん、厳しいことも言いました。それは作業療法士として働く厳しさを知っているから。
すべては今後の成長を願ってのこと。
みんな素直に受け止め、見違えるほど立派に成長してくれました。
サンビレッジ国際医療福祉専門学校では3月17日に卒業式が挙行されました。
卒業式後の記念パーティでは、卒業生から花束をもらい、こんな言葉もいただきました。
「先生、いままで本当にありがとうございました」
短い言葉です。
でも、こんなにも涙が溢れてくるものなんですね。
親御さんにも「泣かないように決めてたのに…本当にありがとうございました」
と涙ながらにお言葉を頂きました。
こちらもやっぱりもらい泣きしてしまいます。
でも忘れてはいけません。
いまやっとスタートラインに立ったのです。
みなさんの今後の活躍を期待しております。
悩んだらいつでも母校に相談に来てください。
作業療法学科 教員 廣瀬武