3月 28, 2018 カテゴリー: 言語聴覚学科ブログ, 高校生の方へ
学内での講義を通して学んだ知識を、病院や施設などの現場で実際に検査や訓練を行い、実践力をつけることが臨床実習の目的です。現場での発見と感動は、一人ひとりを成長させてくれます。
この冬、言語聴覚学科の2年生は1ヶ月の臨床評価実習を経験しました。
以下は先日行われた報告会の様子です。
先輩の発表の内容に耳を傾け、メモをとる学生の表情も真剣そのもの。
別の病院に行った同級生からも質問が飛び交います。
現場では机上のテストのように決まった正解はありません。
その場でその都度考えながら、自分で答えを導き出さなくてはならないのです。
大切なことは、もがきながらも自分なりに何かしらの答えを出すこと。
その過程で、「なぜ?」「どうして?」と考えたり、「あーでもない」「こーでもない」と色々な可能性を探ることが大切なんです。
「自分の考えが間違っているんじゃないか?」と思ったりしていませんか?
不安のあまり「緊張する」と萎縮し過ぎていませんか?
ある実習先の先生がおっしゃっていました。
「患者さんにとって一番良い方法は何なのか。色々手探りしながら考えることが大切なんです。その過程にさまざまな選択肢があるけど何が正解なのかは、やってみないとわからない。だから、自分で出した答えが仮に間違っていたとしてもそれはそれでいいんですよ。自分で考えて出した答えなんだから…」
不安でいっぱいだった学生は、その言葉に「嬉しかったです」と目に涙を浮かべながら笑顔で話してくれました。
彼女にとって、きっと忘れられない実習になったことでしょう。
実習は学生を成長させてくれます。
また、患者さんから学ばせていただいていることを改めて感じる瞬間でもあります。
そして、私たち教員は、その懸命な学生の姿からこう学ぶのです。
『初心忘れるべからず』と。
言語聴覚学科 教員 森 晃雄