9月 21, 2018 カテゴリー: 言語聴覚学科ブログ
言語聴覚学科では2年生になると、失語症や構音障害、聴覚障害など
様々な障害についての特徴や検査、治療方法など専門的な講義が多くなります。
多くの検査の手技を学び、学生同士で何度も練習し、来るべき臨床実習に備えます。
その中の「嚥下障害学演習Ⅰ」の取り組みとして、学校関係施設の1つである高齢者施設にお伺いし、利用者さんにご協力いただいて実際に飲み込みの検査を実施させていただきました。
今回実施させていただいたのは「問診」「反復唾液嚥下テスト」「改訂水飲みテスト」「頸部聴診法」の4つ。
現場で嚥下障害の対応をしている言語聴覚士であれば、誰でも知っている基本のテストです。
聴診器を使って飲み込みの時の音を聴いたり、唾液を嚥下するときの喉の動きを確認したり…。
学生同士の練習では簡単にできることが、実際に利用者さん相手に行うとこんなに難しいなんて!
相手が聞きやすい声の大きさや話し方を工夫したり、リラックスしてもらえるような表情や態度に気を配ったりと、実は手技そのもの以外にも考えないといけないことがたくさんあることを学べたようです。
座学で理論を学び、教室で手技を練習し、それを関連施設の利用者さんに
実施させていただくことで、学生達は対象者の本当の力を引き出すことの難しさを知り、検査を行う上で本当に必要な力を身に着けていきます。
教室だけでは学べないものをどんどん吸収し、真の実力をもった言語聴覚士に育ってほしいものです。
(言語聴覚学科 教員 森和歌子)